武庫川女子大学 建築学科・大学院建築学専攻
■武庫川女子大学 建築学科・建築学専攻ニュース 
皇太子さまが建築学科の学舎である甲子園会館をご視察、
建築学科の学生たちと交流されました
新着

2009年8月8日(土)
 皇太子さまが8月8日、本学建築学科のキャンパスである甲子園会館(旧:甲子園ホテル)を視察され、全国の女子大学で唯一の建築学科の授業をご覧になりました。学生に気軽に声をかけられ、会館は和やかな雰囲気に包まれました。

 皇太子さまは午前11時53分、甲子園会館にお着きになり、大河原量・学院長と糸魚川直祐・学長がお出迎え。玄関前では学院教職員や学生、生徒、附属幼稚園児など約150人が国旗の小旗を振って歓迎しました。

建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
皇太子さまをお迎えする様子

 皇太子さまは会館西ホールで附属高校コーラス部の合唱「花火ひらく」をご鑑賞。部長の3年生・高崎美希さんに「練習はどれくらしますか? 歌はどのような意味ですか?」などとご質問。高崎さんが「練習は毎日、休みの日もしています。歌は男女をテーマにしていますが、私たちなりに解釈して歌いました」と答えると、「すごいですね」とうなづかれました。続いて、大河原学院長から武庫川学院と甲子園会館の概要などを聴取され、「趣き、雰囲気のある建物ですね」と感嘆した様子で話されました。
 その後、会館地下1階のアトリエで、建築学科の授業「建物保存修復実習」の瓦制作の様子を視察されました。この実習では、大正時代まで行われていた伝統的な手法で、甲子園会館の屋根の復元に使う瓦を作ります。皇太子さまは「何年生ですか?」「どこが難しいですか?」などと学生にお声を掛けられました。この後、会館1階のスタジオで、学生の「建築設計演習」も視察されました。
 午後2時、玄関を出られた皇太子さまは、お見送りの学生の列に近づかれ、「学校は楽しいですか?」「最近、制作した作品は何ですか?」「勉強は楽しいですか?」などと次々とご質問。建築学科の学生には「余り時間がなくて、十分には回れませんでしたが、難しいことをされていますね。頑張ってください」と励ましの言葉を掛けられました。  大河原学院長、糸魚川学長には「貴学のますますのご発展をお祈りします」と言葉を掛けられて、お帰りになりました。                              

建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
皇太子さまの瓦制作実習 御視察の様子 建築学科の岡崎学科長が全体の概要をご説明
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
皇太子さまと建築学科の学生の交流の様子
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
皇太子さまに建築学科の岡崎学科長が「裏押し」の工程をご説明
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
皇太子さまと建築学科の学生の交流の様子
 スタジオで実習をした建築学科の学生や実習のご説明をした岡崎甚幸・建築学科長は皇太子さまが帰られた後、記者会見をしました。 北岡敦子さん(1年生)は「『どのような建物を建てたいですか』とお声を掛けていただいたので、体の不自由な方でも住みやすい建物を作りたいですとお答えしました」と話し、黒江美紗子さん(3年生)は「『難しいですか』などと、気遣ってくださいました。とても優しいお方だと感じました」と感激。
 岡崎学科長は「殿下は伝統的な保存修復に大変、興味をお持ちのようでした。甲子園会館の竣工時に使われたタイルが宮内庁御用達であることをご説明しましたが、殿下はよくご存知でした」と話していました。
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
皇太子さまが御発されたあとの記者会見の様子 
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
皇太子さまが御発されたあとの記者会見の様子
「祠改修工事が完了」
~祠改修工事で日本の伝統的建築技術を学ぶ〜
2009年6月23,25日
 1ヶ月にわたって行われてきた御社や鳥居の修理が完了したので、今日はすべてを元の位置に戻す作業を行いました。 以前はコンクリートで鳥居の足元を固めていたのですが、その事で水捌けが悪くなり、地中で柱が腐ってしまう原因となっていたため、今回は土だけで根固めを行うことになりました。
 まず、鳥居を据える部分に深さを測りながら穴を掘ります。掘り終えた穴の底には水捌けを考慮して砕石を敷詰め、その上に土台となる石を載せ、そこへ鳥居の柱を据えます。また、安全に建方の作業を進めるためにサポート杭を設置するなど、十分な下準備をします。そして鳥居を据え、正確に垂直に立っているかを水準器で測定しながら微調整を行い、その後、土を水締めしながら根固めを行いました。
建築学科3年生 建築材料実験 建築学科3年生 建築材料実験
据付用の穴を掘る 建て方のための下準備を行う
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
鳥居の建方の様子
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
水準器で垂直を測る
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
水締めをしながら根固めを行う
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
完成
「祠改修工事がまもなく完了」
~祠改修工事で日本の伝統的建築技術を学ぶ〜
2009年6月18,19
 アラキ工務店の職人さん達によって、順調に改修作業が進められています。 古い材と新しい材を組合わせるときには、新しいものが経年変化で木が痩せたり反ったりしていくことを考慮し、1mm程度大きめに作っていきます。仕口の内側など、見えない所も丁寧にカンナをかけ、防腐剤を塗って仕上げることで、部材が内側から腐ることのないようにしていきます。 古い灯篭も一旦分解して、きれいに水洗いした後乾燥させ防腐剤を塗ったものに、新しく作った屋根を組み合わせて完成させます。
 また材料は用途によって使い分けています。柱など主にヒノキ材を使用しますが、土の中に埋まる笄(こうがい)は腐り難く虫も寄せ付け難いヒバ材を、金輪継手の楔(くさび)にはヒノキよりも堅い木を使っています。
武庫川女子大学建築学科学生がタイル作り
御社の補修の様子
建築学科3年生 建築材料実験 建築学科3年生 建築材料実験
鳥居・柱の加工の様子 灯篭の修繕作業の様子
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
完成した灯篭
「荒木棟梁の指導による祠改修工事の見学」
~祠改修工事で日本の伝統的建築技術を学ぶ〜
2009年6月5日,15日
 大学キャンパス内の祠の改修工事が、本格的に開始されました。作業は荒木工務店の大工さん達によって、建築スタジオの施工実習室で行われています。学生達は、6月5日(金)と6月15日(月)は改修工事を担当している荒木棟梁から、祠の建築様式や修復方法、使用する材料など、工事に関する丁寧な解説を聞き、修復作業を見学しました。
 荒木棟梁のご説明によると、建物と土とが接している足元部分が最も傷んでいたため、今はその一部分を大々的に新しい部材と取替える工事を進めているとのことでした。特に鳥居の柱は、地中部分で中心が完全に腐り空洞になっていたため、柱下部は中間点で金輪継(かなわつぎ)という継手を用いて新しい部材に付け替えられます。また、神殿部分の土台部分=地覆(じふく)も一部傷みが見られることから、修復が行われています。その他、擬宝珠(ぎぼし)、小狭小舞(おさこまい)など欠けたり、失われてたものについても職人さん達の手によって次々新調され、徐々に元の美しい姿を取り戻し始めています。
武庫川女子大学建築学科学生がタイル作り
荒木棟梁による解説の様子
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
荒木棟梁から神明造りの様式の説明を聞く
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
荒木棟梁から修復工事の説明を聞く
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
修復作業中の鳥居
「武庫川学院神殿造営工事奉告祭」
~祠改修工事で日本の伝統的建築技術を学ぶ〜
2009年5月30日
 甲子園会館の隣りにある祠をはじめ、本学メインキャンパス、薬学部、付属中学校・高等学校にある祠の老朽化が目立ってきたため、本学建築学科の非常勤講師である荒木棟梁の手によって、すべての祠を改修することになりました。学生達はこれから約1ヶ月間、建築スタジオ施工実験室や現場で進められる造営工事の様子を見学し、日本の伝統的建築技術を実際に学びます。
 5月30日は工事の無事を祈り、「武庫川学院神殿造営工事奉告祭」が厳粛に執り行われました。式典には理事長や学長をはじめ、学生の代表も参加し、鳴尾八幡神社の神官によって祝詞を奏上し、玉串を捧げて工事のスタートをご奉告、ご祈祷しました。
武庫川女子大学建築学科学生がタイル作り
神官によるご祈祷の様子
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
大河原学院長・玉串奉奠
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
学生代表・玉串奉奠
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
荒木棟梁・玉串奉奠
京都醍醐寺五重塔(国宝)の初層組物を実物大で制作!
日本の伝統的木造建築の技術と美を体感〜
2009年4月17日
 日本の伝統的木造建築は構造の合理性と美しさの表現を兼ね備えていた。その一つの事例が寺院などの軒を支える組物である。斗と肘木を積み重ね、巧みに外側に持ち送ることによって深い軒を支えています。京都の大工棟梁の手により、建築スタジオの施工実習室に京都醍醐寺五重塔(国宝)の初層組物を実物大で制作しました。最終は二手先目に尾垂木が乗る三手先となりますが、今回はまず二手先までを制作しました。それでも目の当たりに見るとその大きさや組み立てられている様子が手に取るように良く分かり、学生も驚いていました。4月17日はその見学を行いました。
武庫川女子大学建築学科学生がタイル作り
制作を担当した荒木棟梁の解説
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
制作を担当した荒木棟梁の解説
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
組物の上に登って記念撮影
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