武庫川女子大学 建築学科・大学院建築学専攻
武庫川女子大学 建築学科 1年生
授業風景紹介
建築学科の授業の様子を写真で紹介します
(最終更新 2008/8/2)
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「多面体による構成」
(2008年7月17,22日)
担当:大谷教授、榊原教授、杉浦講師、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子 1日目
演習の様子 1日目
建築学科1年生 空間表現基礎演習
1日目の演習で完成した五つの正多面体
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子 2日目
演習の様子 2日目
建築学科1年生 空間表現基礎演習
講評会の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
学生の作品 
学生の作品
建築学科1年生 空間表現基礎演習
学生の作品
 1年生の空間表現基礎演習の最終課題は「多面体による構成」です。1日目は正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体の5種類の正多面体の模型を作成しました。2日目は、それらをもとに加工して、変化に富んだ新たな形の作品を作成しました。演習を通して、正多面体の幾何学的秩序、均整のとれた美しさを体感し、正多面体を基にして他のよい形を導きだす方法を探求しました。また、正多面体の一部を切りおとすことによる形の変貌から見えてくる、さまざまな多面体の相互関係についても学びました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「瓦の葺替」
(2008年7月17日)
担当:光本大助先生(光本瓦店有限会社 代表取締役)、大谷教授、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
光本先生による瓦の説明
建築学科1年生 空間表現基礎演習
瓦の葺替の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
瓦の葺替の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
瓦の部分葺替が完了した東ウィングの屋根
 瓦の制作の演習として、4月22日(火)に「タタラ盛りおよび荒地取り」4月29日(火)に「荒地切り・水撫ぜ」、その後しばらく乾燥のあと6月19日(木)に「釉薬かけ・窯詰め」、焼成完了後の7月1、8日(火)に「窯出し」作業によって瓦が完成しました。
その最後の演習として、学生が作った瓦を使って、実際に甲子園会館の屋根瓦の葺替を行いました。瓦の葺替の指導は、京都の光本瓦店有限会社取締役である光本大助先生にしていただきました。最初に、瓦の「頭」と「尻」など部分の名称、瓦の噴き方、安全確認について説明していただいた後に、実際に瓦の葺き替えに挑戦。屋根の上に簡単に上り周辺の景色を楽しむ学生がいる一方で、脚がすくんでいる学生もましたが、無事瓦の葺き替え完了することが出来ました。学生たちは、自分の葺き替えた瓦がこれから何十年も残っていくことに充実感を感じてたようです。学生たちは瓦の制作から葺替にいたるまで一連の流れを経験し、保存修復の現場を身をもって体感することができました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「基本立体による構成」
(2008年7月15日)
担当:大谷教授、杉浦講師、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子 
演習の様子 
建築学科1年生 空間表現基礎演習
講評会の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
学生の作品
学生の作品
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
学生の作品
学生の作品
 現代絵画の先駆者ポール・セザンヌは、友人に宛てた手紙の中で「自然を円錐、円筒、球体によって扱うこと」と語りました。このような形態の把握と空間の構成の方法は、後の芸術家や建築家に大きな影響を与えました。セザンヌが目指したように、円錐、円筒、球、直方体などの基本立体を組み合わせて配置することにより、力強く、明解で、安定した空間を構成する手法を探求しました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「木工:棟梁とつくる木の造形」
(2008年7月8,10日)
担当:荒木正亘先生、大谷教授、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子 小野先生の指導
演習の様子 荒木先生の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
講評会の様子
建築学科1年生:丹嶺学苑宿泊研修 建築学科1年生:空間表現基礎演習「水彩画」麻生秀穂講師、森和正講師
学生の作品  学生の作品
 5月に引き続き、京都の大工の棟梁荒木先生の指導により木の造形に取り組みました。5月の演習で材料を加工したものを釘を使わずに組み合わせることで造形しました。1日目に作品をほぼ完成させ、2日目は自分の作品のスケッチをしました。スケッチでは、形だけでなく木目や節なども丁寧に表現することに取り組みました。最後の講評会では、各自の描いていたイメージや加工にあたって苦労したことなどを発表し、それに対して教員からの講評がありました。学生たちは、自ら加工することで木材の特性を身を以て体験し、また木の独特の風合いである木目や節なども活かした造形も学習することが出来ました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「瓦の制作」瓦の窯出し
(2008年7月8日)
担当:浅田晶久先生(浅田製瓦工場 代表)、南野馨先生、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
窯出しの様子
焼き上がった瓦
 焼成した瓦の窯だしを行いました。完成した瓦でよくできたものは、来週の演習の時間に実際に学生が甲子園会館の屋根に葺く予定です。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「陶芸:卵の制作、レリーフタイルの制作」
(2008年7月1,4日)
担当:南野馨先生、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
1日目:卵の制作 実際のたまごと同じ形を粘土でつくる
建築学科1年生 空間表現基礎演習
1日目:卵の制作 手びねりでの卵の作り方の実演
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
1日目:卵の制作 演習の様子
1日目:卵の制作 頂部の作り方の実演
建築学科1年生 空間表現基礎演習
1日目:卵の制作 演習の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
1日目:卵の制作 完成した卵を乾燥棚にならべている様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
2日目:レリーフタイルの制作 タイルの型の作り方の実演
建築学科1年生 空間表現基礎演習
2日目:レリーフタイルの制作 粘土でつくったタイルの型
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
2日目:レリーフタイルの制作 石膏を流し込む
2日目:レリーフタイルの制作 型の土をとる
 5月に引き続き非常勤講師の南野先生の指導により、土を使った陶芸演習に取り組みました。 今回は1日目は卵の制作、2つ日目はレリーフタイルの制作の課題に制作に取り組みました。
 卵の制作では、各自が持参してきた卵をまずはじっくり観察し、スケッチします。最初は卵の大きさに、次は実際につくる30cmほどの大きさに。じっくり見てみると卵は意外に球に近いことに気づきます。スケッチがすんだら、最初に実際の卵と同じ大きさの形を粘土でつくります。その後、手びねり技法を使って試行錯誤しながら、30cmほどの大きさの卵の形につくりあげていきました。出来た卵はしばらくの間乾燥し、素焼きをしたうえで、後期の演習の時に絵付けに挑戦する予定です。
 2日目のレリーフタイルの制作の課題では、甲子園会館にも使われているテラコッタタイルのように、一つの模様としては単純なタイルを、組み合わせることで様々な変化にとんだ装飾が可能になるようなタイルの制作に取り組みます。今回は、そのタイルを制作するための石膏型の制作に取り組みました。各自がデザインを考えたあと、実際にそのデザインの形を粘土でつくります。それに石膏を流し込んで、固まったあとに粘土をとると石膏型の完成です。石膏型はしばらくの間、乾燥し、後期の演習で実際にタイルの制作に活用する予定です。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「曲面による構成」
(2008年6月24,26日)
担当:大谷教授、榊原教授、大井准教授、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子
演習の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子
演習の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
講評会の様子
建築学科1年生:丹嶺学苑宿泊研修 建築学科1年生:空間表現基礎演習「水彩画」麻生秀穂講師、森和正講師
学生の作品  学生の作品
 曲面や曲線による造形は、視点の移動により不思議な変化を体験できます。今回は、様々な視点から視て面白い空間の構成を課題としました。曲線で切り取られたスチレンボードの台の上に、曲面と曲線の両方をもちいることを条件としました。スチレンボード、ケント紙、プラスチック棒、被覆針金を材料とし、一人ひとりが「曲面と曲線による構成」という課題を、自分なりに理解して空間に表現しました。講評会では、1人1人が自分の作品について発表をし、教員と意見を交換しました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「瓦の制作」施釉と窯詰め
(2008年6月19日)
担当:浅田晶久先生(浅田製瓦工場 代表)、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
施釉の様子 瓦に釉をかける
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
施釉が完了した瓦
窯詰めの様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
窯詰めが完了
 4月29日(火)の演習で制作した瓦に釉薬をつける作業を行いました。施釉機を使って瓦の尻の部分と重なる部分を残しながら、釉薬をつけていきました。施釉が完了した瓦は、1時間程度乾燥したのち、アトリエに備え付けの電気窯に詰めていきました。焼成は31時間かけて行いおよそ1150度で焼き上げます。完成した瓦でよくできたものは、実際に学生が甲子園会館の屋根に葺く予定です。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「デッサンと水彩画」
(2008年6月17,19日)
担当:麻生秀穂先生(東京芸術大学名誉教授)、森和正先生、天畠講師

建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
デッサン 演習の様子
デッサン 演習の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
デッサン 講評会の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
水彩画 演習の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
水彩画 講評会の様子
建築学科1年生:丹嶺学苑宿泊研修 建築学科1年生:空間表現基礎演習「水彩画」麻生秀穂講師、森和正講師
学生の作品 水彩画 学生の作品 水彩画
 東京大学名誉教授の麻生先生と画家の森先生の指導で石膏デッサンと水彩画の演習に取り組みました。
石膏デッサンでは 4つの石膏像の中から一つ対象を選びます。学生たちは、ただ離れて見て描くのではなく、麻生先生のアドバイスによって実際に手で触ってみて形を確認したりしながら、石膏像から各自が読み取ったデッサンを描き上げました。描いたデッサンは1人1人が発表し、麻生先生と森先生に講評をいただきました。
水彩画の演習では、 デッサンでは描く対象があったのに対し、描くのは「自分の内面」です。透明水彩絵の具と水と紙によって、自分の内側にあるものを表現しました。できあがった作品は、スチレンボードで造った額縁でフレーミングを行い1人1人が発表し、麻生先生と森先生の講評をいただきました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「いけばな:第4回」
(2008年6月12日)
担当:笹岡隆甫先生(未生流笹岡次期家元)、笹岡令奈甫先生、
杉浦講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子
笹岡令奈甫先生による指導の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子
笹岡令奈甫先生による指導の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
学生の作品
建築学科1年生 空間表現基礎演習
学生の作品
 未生流笹岡の笹岡隆甫先生、笹岡令奈甫先生のご指導により、いけばなの演習に取り組みました。
 最後の演習では、これまでに学んだ盛花の基本型、「直立態」、「半傾斜態」、「傾斜態」のいずれかを選択し、「すぐり」と「スプレーマム(菊)」を角水盤にいけこみました。演習の後半では、陶芸実習で制作した、学生それぞれの花器に花をいけました。これまでの演習内容を活かし、自分の花器にあった自由ないけばなに挑戦しました。できあがった作品は、甲子園会館のテラスや庭を背景にして写真を撮影し、いけばなによる空間の演出にも取り組みました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「いけばな:第3回」
(2008年6月10日)
担当:笹岡隆甫先生(未生流笹岡次期家元)、笹岡令奈甫先生、
鈴木講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
大型の花器へのいけ方の指導
場所の選び方の指導
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演演習の様子 枝のため方の説明
建築学科1年生 空間表現基礎演習
直立態の作品
建築学科1年生 空間表現基礎演習
傾斜態の作品
 未生流笹岡の笹岡隆甫先生、笹岡令奈甫先生のご指導により、いけばなの演習に取り組みました。
  まず、4日後の大作いけばなを行うための準備として、大型の花器へのいけ方を教わりました。その後6班に分かれて、庭園(晴れた場合)、建築スタジオ内(雨が降った場合)それぞれ、いける場所の選定を行いました。演習の後半では、夏はぜと紅花を用いて、角水盤に直立態、傾斜態でいける演習を行いました。夏はぜについては、枝を美しく曲げる「ため」の施し方についても学びました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「いけばな:第2回」
(2008年6月5日)
担当:笹岡隆甫先生(未生流笹岡次期家元)、笹岡令奈甫先生、
杉浦講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
笹岡隆甫先生による指導の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子
笹岡令奈甫先生による指導の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
直立態の作品
建築学科1年生 空間表現基礎演習
傾斜態の作品
 未生流笹岡の笹岡隆甫先生、笹岡令奈甫先生のご指導により、いけばなの演習に取り組みました。
 演習第2回は、「ななかまど」と「芍薬」を「盛花」の基本型である「直立態」と「傾斜態」でいけこむ練習をしました。不要な枝葉を徹底してそぎ落としていく、引き算による美や、直角二等辺三角形を基本とした構成により生じる絶妙な均整などを、身をもって体験しました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習「いけばな:第1回」
(2008年6月3日)
担当:笹岡隆甫先生(未生流笹岡次期家元)、笹岡令奈甫先生、鈴木講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習の様子 花の顔の見つけ方の説明
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
直立態の作品
半傾斜態の作品
 未生流笹岡の笹岡隆甫先生、笹岡令奈甫先生のご指導により、いけばなの演習に取り組みました。
  第1回は、いけばなの歴史や魅力、技術についての講義を受けた後、いけばなの基本として「盛花」に挑戦しました。グラジオラスとバラを用いて、「盛花」の基本である直立態と半傾斜態を学び、いけばなの空間構成手法と直線の使い方を学びました。植物には1つとして同じものはありません。笹岡隆甫先生の丁寧な説明を聞き、自分で花を手にして眺め、ハサミを入れ、剣山に刺しながら、花、枝、葉の自然の美しさをどのようにして引き出すか、これまでの演習とは一味違う課題に取り組むことができました。できあがった作品は、各自が甲子園会館のテラスや庭などに持ち出して、写真に撮りました。
H20年度1年生前期
丹嶺学苑宿泊研修
(2008年5月21-23日)
担当:大井准教授
建築学科1年生 空間表現基礎演習
1位: 2階ロビーの広さと低い天井を生かした造形
建築学科1年生 空間表現基礎演習
2位:玄関前列柱廊の奥行きを強調する造形
建築学科1年生 空間表現基礎演習
3位:階段室の高さを生かした造形の制作風景
 各自が与えられた役割をとおして班やクラスでリーダーシップを取りながら3日間クラスメートとの交流をはかりました。特に2日目は班対抗の空間造形競技として丹嶺学苑本館の内外で班ごとに場所を定め、その場所にビニール紐を張ることでそれぞれの空間の特徴を際立たせる造形に挑戦しました。それまでの飯盒炊爨やよもぎだんご作りの和やかな雰囲気から一変し、題目と材料が発表されると学生たちの表情は真剣になり、場所の選定、どのような造形にするかなど活発に意見を交換し合いながら制作に取り組んでいました。皆、作業途中で予定していた夕食も大急ぎで済ませ制作を続けました。完成後、班ごとに作品について発表し、投票により順位を決定しました。建築はたくさんの人たちと関わって作品を作り上げていくものです。学生たちにとっては入学後初めての共同制作です。互いにコミュニケーションをとりながら制作する面白さと難しさを実感するプログラムでした。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習 「木工:棟梁とつくる木の造形」
(2008年5月1,8日)
担当:荒木正亘先生(株式会社アラキ工務店取締役会長)、鈴木講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
荒木先生による安全上の注意事項の説明
建築学科1年生 空間表現基礎演習
かんながけ
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
のこぎりの使い方の指導
部材の切断
 非常勤講師の荒木先生のご指導により、木を使った空間表現演習に取り組んでいます。  建築は気候風土がもたらすものであり、本来その土地で入手しやすい材料を使って建てられるものでした。わが国においては、木が最も手に入りやすかったことも、木造建築が発達した一因といえ、歴史に残る日本建築は、圧倒的に木造が多いです。最近は鉄筋コンクリート構造や鉄骨造にとって代わられ、設計施工の機会が減少していますが、現在でも住宅の多くが木造です。木造は単なる建設の工法ではなく、日本文化の一部といえます。  本課題では木を素材とした造形作品の制作をとおし、棟梁に木材の加工の方法を学びながら、日本古来の匠の技術に触れます。そして近い将来、取り組むことになる木造建築の設計の最も基礎的な段階として、木の性質を理解することも目的としています。 作品は7月の演習で完成させ、講評を行う予定です。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習 「陶芸:手びねりによる四角筒の制作とその再構成」
(2008年5月1,8日)
担当:南野 馨 先生(大阪芸術大学非常勤講師)、鈴木講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
土の準備 荒もみと菊もみ
四角筒の制作方法の説明
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
四角筒の制作 
四角筒の制作 
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
四角筒の切断と再構成 
四角筒の切断と再構成 
 非常勤講師の南野先生のご指導により、土を使った空間表現演習に取り組みました。 瓦やタイルなど建築の素材としても使われている土は、自分の手で直接触れて形をつくり出せること、紙や木などの素材に比べて比重が重く、かつ乾燥、焼成前は非常にやわらかいことが大きな特徴です。どんな形でも自由につくれそうに見えますが、逆に形が定まりにくい上に、重さとやわらかさですぐつぶれたり、崩れたりします。
 1日目はまず自分で粘土をこねた後、手びねりにより約13cm四方、高さ約30cm の四角筒をつくりました。2日目はその四角筒を、底を約6cm残し10個前後のパーツに切り分けて、これらを組み合わせて空間を構成しました。前回の瓦の製作とは異なり、型のない状態で四角筒をつくる作業に悪戦苦闘しながらも、土という素材がもつ特性を、じかに肌で感じ取ることができたと思います。
 作品は自然乾燥の後、アトリエの窯で焼き、6月のいけばなの授業において花器として使用する予定です。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習 「瓦の制作」2日目:荒地切り・水撫ぜ
(2008年4月29日)
担当:浅田晶久先生(浅田製瓦工場 代表)、鈴木講師、天畠講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
裏打ちの解説 荒地の形をタタキでたたいて整える
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
裏打ち
裏打ちした後にヘラで形を整える
建築学科1年生 空間表現基礎演習
荒地切りの解説 荒地を切り型に載せ、大鎌で瓦の形に切りとる
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
荒地取り 
水撫ぜ ヘラと鹿の皮で表面を仕上げる 
建築学科1年生 空間表現基礎演習
乾燥中の瓦 
 先週に引き続き伝統的な技術を持つ瓦職人の浅田晶久氏(京都の浅田製瓦工場 代表)を講師として瓦の制作実習に取り組みました。

 2日目は「荒地切り・水撫で」です。まずは裏打ちの工程です。先週制作した荒地を荒地型に載せタタキで叩き、形を整えます。その後、整えた荒地を瓦の大きさの切り型に載せ、タタキやヘラで形を整えながら、大鎌で瓦の形に切り取っていきます。仕上げに水で濡らしながら表面や小口をヘラや鹿皮で形をきれいに整えました。

 制作した瓦はしばらく乾燥させ、釉薬をかけてさらに1,2日乾燥後、窯で焼成し完成する予定です。

H20年度1年生前期
空間表現基礎演習 「透視体や鏡面による構成」
(2008年4月17,24日)
担当:大谷教授、榊原教授、鈴木講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
演習風景
演習風景
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
庭園での作品写真の撮影 
講評会風景
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
学生の作品(学生撮影) 
学生の作品(学生撮影)
 前回の「平面による構成」に続く課題です。今回は1mm 厚のスチレンボードに加え、透明アクリル板、半透明塩ビシート、ミラーペーパーを素材にした空間構成の課題に取り組みました。透明、半透明、不透明、鏡面によって構成される空間構成は、周囲の景色を映し出したり、透過したりして、不思議な世界を現出します。完成した作品は、各自が甲子園会館前の庭園に持ち出し、デジカメで撮影しました。講評会では、制作した作品と撮影した写真について1人1人が説明をし、教員と意見を交換しました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習 「瓦の制作」1日目:タタラ盛り・荒地取り
(2008年4月22日)
担当:浅田晶久先生(浅田製瓦工場 代表)、鈴木講師、天畠講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
タタラ盛りの解説
建築学科1年生 空間表現基礎演習
タタラ盛り 土を足で踏んで空気を抜きながら盛り上げる
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
荒地取り タタラ盛りした土を切り取る
荒地取り タタラ盛りした土を瓦の厚みに切り取る
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
荒地取り 荒地型に乗せヘラで形を整える 
荒地取り 荒地型に乗せヘラで形を整える 
建築学科1年生 空間表現基礎演習
乾燥中の荒地型 
 伝統的な技術を持つ瓦職人の浅田晶久氏(京都の浅田製瓦工場 代表)を講師として瓦の制作実習に取り組みました。
 瓦は古代から日本の歴史建築の象徴的な屋根に使用され、建築的美を表出する重要な要素です。学生たちはこれまでフィールドワークで東本願寺御影堂の瓦全面葺き替え工事現場の見学などを通して瓦について学習してきました。現在、甲子園会館の吹き替えのための瓦を当初の瓦の素材、焼成方法などを研究しながら制作しているところです。瓦の製法は現在はすっかり機械化されていますが、今回はタタラ盛りという伝統的な手法で甲子園会館の瓦の復元に挑戦します。
  1日目は「タタラ盛り・荒地取り」です。まずは土を足で踏みながらタタラ盛りを行い、土を羊羹状に整えます。次に、瓦一枚の大きさの荒地を切り取り、荒地型に載せヘラで形を整えました。学生たちは初めての体験でしたが、土に直に手や足で触れながら楽しみ伝統的な手法を体験することができました。
H20年度1年生前期
空間表現基礎演習  「平面による構成」
(2008年4月10,15日)
担当:上田信也先生(建築家 元日建設計)、榊原教授、、鈴木講師
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
岡崎学科長による課題説明
「紙粘土による構成」演習風景
建築学科 建築設計演習I 課題説明
「平面による構成」演習風景
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
「平面による構成」演習風景
講評会の様子
建築学科1年生 空間表現基礎演習
建築学科1年生 空間表現基礎演習
学生の作品
学生の作品
 建築学科に入学したばかりの1年生が、最初に体験する演習が「空間表現基礎演習」です。最初に本演習の特徴や、課題「平面による構成」の趣旨、その背景をなす「構成主義」などについて、岡崎学科長が説明しました。そして、まず手慣らしとして、紙粘土を素材に各自が自由なかたちをつくり、簡単な講評会を行いました。次に 1mm 厚のスチレンボードを使って、一定の条件(300mm×300mm の平面を土台として、平行あるいは垂直な矩形の平面によって空間を構成する)に基づく空間構成課題に取り組みました。最後に講評会で、一人ひとりが各自の作品を発表し、教員がコメントして意見を交換しました。
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