2023年4月10日(月)~8月2日(水)
担当:岡﨑教授、猪股准教授、森本准教授、山口講師、藤原先生
建築学研究科修士課程の大学院生が学び舎である「甲子園会館」の実測調査を行いました。
旧甲子園ホテルは戦前、阪神間モダニズムを代表するホテルとして多くの人々をもてなしましたが、戦争のためホテルとしての稼働期間はわずか14年でした。1965年に武庫川学院が国から払い下げを受けて教育施設「甲子園会館」となり、2006年から建築学部の学舎として活用され、2009年に国の登録有形文化財に指定されています。
竣工から90年を超え、2022年から屋根の葺き替えを含む大規模な改修が実施され、日頃は見ることができない棟飾りなども屋根から降ろして解体調査されています。建物の詳細について学習しながら資料として残すため、大学院建築学研究科修士課程の授業で実務経験にカウントされる「建築設計実務」において21名の大学院生が取り組みました。
旧甲子園ホテルの玄関ロビーやバンケットホール(現在の西ホール)、グリル(現在の東スタジオ)、塔の平面詳細図や断面詳細図、展開図、建物全体の断面図、また窓や天井の寸法、カーペット、ボーダータイル、日華石など材料を示した矩計図、塔の詳細模型などを制作しました。さらにホテル時代の庭の景観や客室、バンケットホール、グリルなどをCGで再現するなど、各自が工夫を凝らしながら装飾豊かな空間を体感しています。
南テラスの実測
南テラスの実測
西塔の装飾の実測
屋根裏の実測
屋根裏の実測
床レベルの実測
ホテル時代のグリル 復元透視図
ホテル時代のバンケットホール 復元透視図
ホテル時代の客室 復元透視図
ホテル時代の庭 復元透視図
塔 透視図
展示の様子
展示の様子